2007年7月15日日曜日

B型肝炎に対するエンテカビル療法

2007年6月16日に岡山で開催された虎の門病院、熊田博光先生のB型肝炎に対するエンテカビル療法の講演会を聞いてきました。
最近、問題になっているエンテカビル耐性ウイルスについての詳しい話が聞けましたので紹介します。

国内治験症例(抗ウイルス剤初回投与例)での検討では、投与開始3年の時点で開始時のウイルス量が非常に多かった症例群で約3%、少なかった群で約1.5%の出現率でした。ただし、解析が終わったのが半数の症例であり、最終的にはこの倍の頻度になるのではないかとのコメントでした。

一方、ラミブジン耐性症例での検討では、投与開始3年で24%の出現率でした。ただし、約1/3の症例で解析が終わっておらず、最終的には35%程度になるのではないかとのコメントでした。
ラミブジン耐性症例に対して以前より行われているアデフォビルとの併用療法については、自験例の成績で、HBV-DNA陰性化率が48週49%、96週66%、144週84%で、ALT正常化率も3年で92%であり、ラミブジン耐性例には従来通りアデフォビルの併用が推奨される成績でした。

以上を踏まえ2007年度版の治療ガイドラインが示されました。





















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