2007年7月8日日曜日

C型肝炎に対するペグインターフェロン+リバビリン併用療法の実際

2007年6月21日に倉敷で開かれた川崎医大肝胆膵内科、久保木眞先生のペグインターフェロン+リバビリン併用療法の講演会を聞いてきました。

お一人で1000例以上のIFN治療経験がある先生だけに、日本の大家と呼ばれる先生の講演でも聞かれないような細かなノウハウを聞くことができました。

困った副作用
・皮疹:抗アレルギー剤やステロイド外用剤で辛抱しているとそのうちに軽快してくる症例も多い。困った場合は少量のステロイドの短期投与が有効。
・口内炎:一般的な口内炎の治療は無効なことが多く、プレドニン5mg4日程度の投与が有効なことがある。
・血小板減少:血小板容積(MPV)が増えてこない症例では骨髄での血小板産生が亢進していないので出血のリスクが高くなるのでIFNの減量が望ましい。

高齢者(65歳以上)
・ペグインターフェロンの量は1.2μg/kgで開始。体重が減少したら、その体重にあわせてIFNの量を10μg単位で減量
・リバビリンは10mg/kgで開始。100mg単位で調節。500mgの場合は600mg(3cap)と400mg(2cap)を隔日に投与することで平均500mg投与とする。

インターフェロン抗体(PEG-IFNα2aの成績)
・治験では4.1%の出現率。
・自験例ではIFN治療歴のない症例で3.8%、治療歴のある症例で20%であった。
・IFN抗体が出現した症例では他のα型製剤に対しても交叉反応があることが多く、β型での治療が必要になる。


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