番組では、脂肪肝の中に肝硬変、肝臓癌に進行する可能性のある非アルコール性脂肪肝炎(NASH)があり、実際に20年以上の経過で肝臓癌を発病した症例が紹介されていました。
NASHは、当初は著明な脂肪化を認めますが、肝硬変、肝臓癌と進行するうちに脂肪が消失し、NASHの存在が診断できなくなることがあります(burn out NASH)
現在、日本には1000万人の脂肪肝患者がおり、そのうち2割がNASHである可能性があるとのことです。
脂肪肝といって甘く見てはいけないことを最後に岡上先生が強調されていました。
脂肪肝の治療の新知見(高知大 西原利治先生)
脂肪を燃やすためには、ぐっすり眠ることが大切。これは、眠っている間は糖をエネルギーとして必要とする脳が活動を止めて、脂肪をエネルギーとする心臓のみが活動しているために、エネルギー工場である肝臓は脂肪を分解してエネルギーを作るためです。
夜更かしをすることは、脂肪が燃えにくいことになり、脂肪肝治療にとっては望ましくないことも分かりました。
鉄過剰にご用心(三重大学 岩田加壽子先生)
C型肝炎やNASHの患者さんで、肝細胞内で鉄過剰状態になると、その鉄が酸化して、肝臓に炎症を起こします。
肝臓によいといわれる「ウコン」の一部に鉄を過剰に含んだものがあります。鉄過剰をみる私評に「フェリチン値」があります。フェリチン値が上昇している場合は要注意です。
治療には鉄制限食(1日6mg以下)がありますが、効果が不十分な場合には瀉血を行います。
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