EOB取り込みが亢進した中分化型肝細胞癌 (肝胆膵画像 13: 220-222, 2011)
中分化型肝細胞癌では、EOBを肝細胞に取り込むことができず、肝細胞相でdefectになりますが、EOBを取り込む肝細胞癌あることが報告されています。
このような肝細胞癌では、OATP1B3やMRP2といったトランスポーターの発現が亢進している報告があります。
文献 1) J Gastroenterol 44: 793-798, 2009 2) Radiology 255: 824-833, 2010
EOBによる造影MRIで造影早期で濃染し、肝細胞相でEOBの取り込みが見られる肝腫瘍としては、EOB取り込みが亢進した中分化型肝細胞癌の他にfocal nodular hyperplasia (FNH)が考えられます。この二つの結節の鑑別は、sonazoidによる造影エコーのKupffer imageが有用と考えます。肝細胞癌ではdefectに、FNHではsonazoidの取り込みが認められる点が鑑別点になると思われます。
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