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2011年9月13日火曜日

ALTが31以上になると糖尿病・心血管疾患による死亡リスクが高まる

韓国で行われた健診受診者(ウイルス肝炎、アルコール性肝炎を除く)を対象にしたコーホート研究で、ALTが31以上の群で、糖尿病・心血管疾患による死亡リスクが高まることが分かりました .
ALTが15以下の完全に正常な群と比べると、死亡リスクが2.28倍に高まることが分かりました。
ALT上昇の大半が脂肪肝によるものと考えられ、ALTが上昇している脂肪肝患者については積極的な生活介入が必要と考えます (Atherosclerosis. 2009;205:533-7)


2011年7月1日金曜日

「肝臓の健康を守れSP」 NHKためしてガッテン6月29日放送

脂肪肝が肝硬変、肝臓癌に進行する(済生会吹田病院 岡上武先生)

番組では、脂肪肝の中に肝硬変、肝臓癌に進行する可能性のある非アルコール性脂肪肝炎(NASH)があり、実際に20年以上の経過で肝臓癌を発病した症例が紹介されていました。
NASHは、当初は著明な脂肪化を認めますが、肝硬変、肝臓癌と進行するうちに脂肪が消失し、NASHの存在が診断できなくなることがあります(burn out NASH)
現在、日本には1000万人の脂肪肝患者がおり、そのうち2割がNASHである可能性があるとのことです。
脂肪肝といって甘く見てはいけないことを最後に岡上先生が強調されていました。


脂肪肝の治療の新知見(高知大 西原利治先生)

脂肪を燃やすためには、ぐっすり眠ることが大切。これは、眠っている間は糖をエネルギーとして必要とする脳が活動を止めて、脂肪をエネルギーとする心臓のみが活動しているために、エネルギー工場である肝臓は脂肪を分解してエネルギーを作るためです。
夜更かしをすることは、脂肪が燃えにくいことになり、脂肪肝治療にとっては望ましくないことも分かりました。


鉄過剰にご用心(三重大学 岩田加壽子先生)

C型肝炎やNASHの患者さんで、肝細胞内で鉄過剰状態になると、その鉄が酸化して、肝臓に炎症を起こします。
肝臓によいといわれる「ウコン」の一部に鉄を過剰に含んだものがあります。鉄過剰をみる私評に「フェリチン値」があります。フェリチン値が上昇している場合は要注意です。
治療には鉄制限食(1日6mg以下)がありますが、効果が不十分な場合には瀉血を行います。

2011年6月16日木曜日

脂肪性肝炎(NASH)における性差

脂肪性肝炎(NASH)の頻度は年齢別、性別でかなりの違いがあります。
それについて東京女子医大の橋本先生が論文にされています。
   (J Gastroenterology 46(suppl1) 63-69, 2011)



脂肪肝全体の頻度は男性では30歳以降で25%を超えています。女性では閉経後の50歳以降での脂肪肝の頻度が20%前後になります。これらの成績から、健診を受ける中年以降の方は大体2割ぐらいが脂肪肝であるという認識を持っておく必要があります。


脂肪性肝炎については、若年では男性が多く、中年以降では女性が多い結果になっています。特に若年男性のNASHはファーストフードとの関連が推測されています。

肝硬変、肝臓癌については肝硬変は女性が多く、肝癌は男性がやや多い結果になっています。
通常のウイルス肝炎では、男性の頻度が圧倒的に多いのとは対照的な成績です。

2011年5月30日月曜日

老化におけるAGE (advanced glycation endproducts) の重要性

5月19日放送の「ためしてガッテン」で、老化に深く関係したAGE (advanced glycation endproducts) が紹介されていました。
AGEはタンパク質が過剰な糖と時間をかけて反応することで生成されます。
AGEはいろいろな臓器に蓄積することで、①皮膚の衰え、②骨のもろさ、③眼の水晶体の濁り、④動脈硬化などを引き起こします。

以前のブログで、高脂血症の薬で悪玉コレステロール(LDL)を下げても、動脈硬化は100%予防できないことを紹介しましたが、この高血糖→AGE生成の経路が関わっている可能性があります。

高血糖を予防する食事療法として、食事の最初に多くの野菜を摂ることが推奨されていました。
これは、野菜で満腹になって、余計なご飯を食べないという効果に加え、食物繊維で糖の吸収が遅れて、血糖値の上昇がゆるやかになることで食後の空腹感が強くならないことがあげられていました。

2011年5月22日日曜日

脂肪肝の生活指導の難しさ

脂肪肝を始めとする生活習慣病の治療において生活指導は最も重要な柱ですが、実践は難しいのが現実です。
本論文においては、生活指導がうまく行かなかった症例について検討されていますが、30~50代の働き盛りで多いこと(図)、うまくいかなかった理由として、仕事が忙しくて定期受診ができなかった(46%)、自分の病気について十分理解していなかった(23%)、プログラムに興味なかった(7%)、家族の介護(5%)が挙げられています (J Gastroenterology 44: 1203, 2009より引用)



日常の外来で感じていることがそのままデータになった印象を受けました。
この問題点を解決していかない限り、有効なメタボ対策を実施するのは難しいと感じますが、最近のIT技術の進歩を見ているとこれらの問題を解決する可能性をもった技術も出現しているように思います。
特にスマートフォンは、本論文でドロップアウトした働き盛りの世代が多数所有しており、将来有望と思われます。

2011年5月11日水曜日

日本の中学生における脂肪肝

日本の中学生における脂肪肝 J Gastroenterology 45:656-665, 2010

2004年と2007年に長野県の中学生を対象にした調査で、約4%の生徒が脂肪肝であることが判明しました。
各種習慣と脂肪肝の関連は以下の表の通りで、問題になる生活習慣が明らかになりました。
この結果を見ると、中学生から正しい生活習慣を身に付けることが重要であることが再認識されます。

2011年1月7日金曜日

NHKためしてガッテン「決定版!こんな簡単にやせちゃいましたダイエットSP」(2011.1.5)

1月5日放送のNHKためしてガッテン「決定版!こんな簡単にやせちゃいましたダイエットSP」で、ダイエットに関する興味深い事実がいくつか紹介されていました。

部分やせに成功するワザ
脂肪には、 1肝臓脂肪(第3の脂肪)、2内臓脂肪、3皮下脂肪の3種類があり、運動によってこの順番で減っていきます。
皮下脂肪が一番取れにくいので、皮下脂肪の多い太ももや二の腕はなかなか細くなりません。


効率よく痩せるワザ(運動は食前がいいのか食後がいいのか?)
食前が良い。
これは、運動をすることによって血糖が出て脳が満たされていくために空腹感が和らぎ運動後の食事量が減る効果があること、食後では食事で摂取した糖が利用されるのに対し、食前では脂肪が利用されることが紹介されていました。

膝の痛みを解消しながら痩せるワザ
以前から、同番組で10~20cmの台を上り下りするスローステップ運動が推奨されていましたが、膝が痛い人はステップ台の両側に椅子を置いて椅子の背もたれを手すり代わりに使うと膝の負担が軽くなること、消費カロリーは上半身の筋肉を使うために手すりを使わない場合と変わらないことが紹介されていました。

2010年7月30日金曜日

メタボの生活指導に有用な本が出版されました  

兵庫で整形外科を開業する中村巧先生がご自身のメタボ対策を1冊の本にまとめられました。
100歳を超えて人生を走れる身体づくり―Dr.中村&Dr.坂東の 目からうろこの21世紀の新しい食事と運動療法

メタボリック症候群の治療で最も難しいのが治療です。多くの内科医が減量に成功できず、薬物療法主体で治療をしているのが現状です。
整形外科医である著者が、内科医の視点とは全く違った方法で減量プログラムに成功し、そのノウハウを余すことなく公開されています。
内科医である私が本書を読んだ時に目からウロコの連続であるとともに、自分の不勉強を大いに恥じました。
本書を参考にメタボの患者さんの減量に取り組むとともに、メタボの患者さんの予後を左右するであろう筋肉量低下によるロコモーティブ症候群に対しても積極的に介入していきたいと思いました。